Q:面会交流って何ですか?
A:面会交流とは、子どもが別れて暮らしているお父さんやお母さんと時々会って一緒に遊んだり、話したり、時には一緒に宿泊して時間を過ごすことです。
Q:面会交流はなぜ必要ですか?
A:子どもにとって両親はいずれもかけがえのない存在です。両親のどちらからも愛されていることを知ることが大切です。
ただし、会うと子どもを傷つけたり、不安感を与えてしまう場合には、面会交流がかえって子どもに有害な場合があります。
Q:面会交流はどうしたら行うことができますか?
A:まずは子どもに配慮して、お父さんとお母さんが話し合って取り決めを行います。
Q:面会交流についてどんなことを取り決めるとよいのですか?
A:面会交流の日時、頻度、方法です。子どもの意思を尊重し、子どもの福祉に配慮して取り決めます。
子どもに関する情報(たとえば風邪気味で薬の服用が必要というような情報)の伝達方法、予定していた面会日の都合が悪くなった時の互いの連絡方法、代替日の決め方など、具体的な内容・方法を決めると良いでしょう。事情にあった方法を柔軟に取り決めることが、面会交流を続ける秘訣です。
Q:面会交流の取決めを子どもに知らせた方が良いですか?
A:父母間での取決めは、子どもがいつも安心できるように伝えましょう。
Q:面会交流を断られているのですが、どうしたらよいですか?
A:父母間で話し合いがつかない場合は、家庭裁判所に面会交流の調停申立を行う方法があります。家庭裁判所は、子どもや親双方の様々な事情を聞き取りながら、面会交流の合意ができないか調整を行います。それでも合意できないときは、家庭裁判所の裁判官が事情を総合して考慮し、面会交流の可否や内容を決めます。物事を判断する力のある子どもは自ら面会交流手続きに「参加」することが裁判所により認められることがあります。子ども手続代理人制度といいます。
Q:子どもが会いたがらないのですが、どうしたらよいですか?
A:会いたがらない場合には、様々な事情があります。 本当は会いたいけれど、同居親に遠慮している場合、家庭がうまくいかなくなった原因が別居親にあると考えて許せない場合、自分や同居親が別居親から暴力や暴言を受けていたために別居親を怖れたり、同居親を守らなければと思っている場合、自分が面会交流することで両親の不和が再現・継続することを恐れている場合などです。子どもの気持ちを十分聞き取り、面会の障害がないか、取り除ける障害ならばどうやって協力すれば克服できるかなどを話し合いましょう。
子どもが両親に話したがらない場合でも、カウンセラー、臨床心理士、面会交流の援助者、学校の教員、スクールカウンセラー、弁護士など他人には話せる場合があります。子どもがつらい気持ちを話せる場を作るようにしましょう。
Q:それでも会えないときはどうしたらよいですか?
A:様々な事情から直接会うことが困難な時には、親子間で手紙やメールを交換したり、オンラインで話したり、写真、ビデオ、通知票や子どもの生育状況を伝える文書を送付する方法もあります。
Q:面会交流から帰ると、子どもは不機嫌です。面会交流をやめた方がよいでしょうか?
A:子どもは父母が別れたこと自体が辛く、ストレスを抱えています。「別れてもいつでも会えるよ」と安心させてあげ、面会交流に慣れていくことを支えてあげてください。
Q:養育費が支払われないのに会わせなければならないでしょうか?
A:養育費の支払いと安定した面会交流は、いずれも子どもの生育にとって必要なものです。
養育費が支払われていないから会わせなくてよい、面会させてもらえないから養育費を支払う必要がないというものでありません。養育費が不払いになっているなら、その事情を相手に聞いたり、請求したりしてみましょう。
Q:再婚しました。新しい家庭に子どもが慣れて落ち着くまで面会は避けてほしいのですが、どうしたらよいでしょうか?
A:再婚しても実の親は、親でなくなるわけではありません。新しい家庭も、別れた親も、いずれも子どもにとっては大切なものです。なるべく、面会交流を続けるようにしましょう。ただし、面会交流が子どもの負担にならないよう、時間や回数などの工夫が必要な場合もあるかと思います。
Q:面会交流をさせてもらえないので、同居親に無断で子どもに会いに行ってもよいでしょうか?
A : 勝手に会いに行くのは絶対に止めましょう。紛争が拡大し、かえって面会交流が困難になる可能性があります。まずは話し合いをしましょう。家庭裁判所に面会交流の調停申立をするなど、相手が安心して交渉のテーブルにのれる方法を選びましょう。
Q:父母間で面会交流の取り決めが書面にされていますが、実施が難しい状況です。どうすればよいでしょうか?
A:父母間にわだかまりがあり、実施できないのでしょうか?当NPO法人のように、子ども中心の面会交流を実現するため、一定期間支援してくれる機関・団体があります。支援を受けながら、子どものために協力し合う親同士の関係に変わっていけたらいいですね。